命がけで産んだ命は、命がけで育てる
もうずいぶん前に六本木ヒルズの回転ドアで、子どもが事故死しました。その後いたるところの回転ドアがなくなりました。(いままた増えていますが)どうすれば事故は防げたのでしょうか。森ビルが悪い? 三和シャッターが悪い? それはそれで最低限の事故防止はして欲しかったですが、私はやはりお母さんに手を離さないでほしかった。厳しいかもしれませんが、これから長い子育てを考えるとき、やはりそのことを忘れないで欲しいです。
幼い子どもの死亡原因を見ると、0歳児では1位先天奇形や染色体異常 2位が出産後の呼吸障害 3位乳幼児突然死症候群 4位不慮の事故となっていますが、これが1歳から4歳までの幼児になると、1位は小児がんですが2位は不慮の事故による死亡です。次いで先天奇形・・心疾患となります。まさかわが子を事故で亡くすなんていうことはどの親も想像なんてしていないはずですが、子どもの事故による死亡はこんなにも多いのです。
ちょろちょろ動き始めた子どもたちにとって周りには危険がいっぱいです。子どもたちはなぜだか吸い寄せられるように危険に近づいていきます。あれも危険・これも危険といって危険物を排除すれば解決する問題ではないと思います。すべてのものを排除できるものでもなく、ましてや一歩外に出れば危険といわれるものばかりです。ではどうやってその危険から身を守ればいいのか・・・一つ一つ親が危険であること・危険であるもの・その危険からどうやって身を守ればいいのかを教えるしかなく、自分で身を守れない間は、「わが子の身はわが手で守る」ことに徹してほしい。
今、何かにつけ誰かの・何かの責任にすることばかり考える大人が少なくありません。子どもはその大人を見て育ちます。その子は何かあった時、いつも誰かの責任にするかもしれません。社会が悪い、会社が悪い、学校が悪い、行政が何もしてくれない、と言う前にわが身を振り返る余裕を持って子育てをしてほしいと思っています。自分たちにできることから始めてみてください。人を変えることは難しいですが、自分なら変われるかもしれませんよ。命がけで産んだ命は命がけで守りましょう。みんなで守りましょう。