ひまわり Vol.8

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人と人との絆作り

もうずいぶん前の話。ハードなセミナーに参加しました。久々に試験勉強をし、ペーパーと実技の試験まで受けました。講義も朝から晩までびっしりで、休憩はわずかに5分ずつという本当に大変な3日間でした。

それは、国際ボンディング協会主催の「ベビーボンディングケアスペシャリスト養成セミナー」というものです。ボンディングって聴きなれない言葉ですが、『絆』『人と人との絆づくり』を意味します。この絆作りのためにいくつかのお手伝いをしている団体です。絆作りには様々な方法がありますが、特に「母と子」「親と子」の絆つくりを応援するためのひとつの手段としてベビーマッサージを紹介しています。

産まれ落ちた瞬間からお母さんを求めてひたすら泣き続ける新生児の話しは以前書きましたが、その大好きなお母さんやお父さんに抱きしめられてやさしく声をかけてもらえたらそれだけで、気持ちよく安心するものです。ベビーボンディングケアは、裸で全身のマッサージを勧めていますがマッサージにこだわる必要は無く、お母さんが赤ちゃんに触れていく機会を増やしていくことで、お母さんは赤ちゃんの発するサイン・赤ちゃんの感じていることを五感で感じ取ってほしいのです。言葉を持たない赤ちゃんは全身で欲求を表すはずですし、うれしいことも悲しいことも辛いことも楽しいことも皆オーラのように発するはずです。しっかり抱きしめていなければわかりません。

ご年配のある保育園の園長先生が言われた言葉が心に残っています。「乳児には肌を離さないで」「幼児には手を離さないで」「小学生には目を離さないで」「思春期の子どもには心を離さないで」とおっしゃいました。ベビーボンディングケアは赤ちゃんの時だけではなくずーっと続けてほしいのです。足だけでも手だけでも洋服の上からでも触り続けてほしい。思春期のどうしようもなくいらいらした感情を持ち合わせた女の子が、月経の時に母親におなかをゆっくりマッサージされて、まるで赤子のように静かに眠りにつく事もあるのです。

今当院では、ベビーボンディングケアスペシャリストの資格をもったスタッフが4名いて毎月ベビーマッサージ教室を開催しています。育児は大変なことも多いですが、子どもがいてこそ経験できる素敵なこともたくさんあります。ボンディングで施す方も施される方もお互いに絆の確認が出来ます。ママのほうが癒されるかも・・・参加してみませんか?日程はホームページにアップしています。

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